5周年を迎えたハコイリムスメ2ndコンサートを開催。新リーダー誕生へ。「私が責任を持って引っ張っていきます!」

7月23日に結成5周年を迎えたアイドルユニット「ハコイリ♡ムスメ」が7/28(日)に2回目となるワンマンライブを開催した。会場は虎ノ門・ニッショーホール。全席着席のスタイルでの公演となった。この日は5周年を祝い、ハコイリ♡ムスメの卒業生達もゲストで参加。ハコムス思い出の曲達を、1期~5期の13人で披露した。また、この日の公演は、1期メンバーの我妻桃実さんから3期メンバーの吉田万葉さんへ、リーダーのバトンを渡すというハコムスの一大転換点でもあった。

コンサートの冒頭、我妻さん、吉田さん、戸羽望実さんの3人がステージに登場し、バレエダンスが披露された。続いて現メンバー全員が揃うと、『抱きしめて』(チェキッ娘)、『アンブレラ・エンジェル』(おニャン子クラブ)、そしてハコイリ♡ムスメのオリジナル曲『ハコいっぱいのプレゼント』を披露。我妻さんの「ハコムスは片想いの曲が多い」とコメントをはさんで『泣かないでエンジェル』(Qlair)、『無言のファルセット』(CoCo)『Be My Diamond!』(ribbon)といった、しっとりとした曲が続いた。

続くMCでは、1期生である我妻さんが「ハコムス」の歴史を振り返る。元々、夏休み限定ユニットとして結成されたハコイリ♡ムスメ。その夏にAKIBAカルチャーズ劇場で開催された『新人公演』を経て、「もう少しやってみたい」という気持ちに変わって言ったという。我妻さん曰く「興味本位で手を挙げた7人」でスタートし、もう5年の月日が流れた。

そんなハコムスの歴史を振り返るように、ここから門前亜里さん、内山珠希さん、鉄戸美桜さん、神岡実希さんの1期生5人がステージに登場した。それぞれのドレス姿は大人っぽさを感じさせ、またステージに立つのが久しぶりという卒業生ではあったが、張りのある歌声、堂々としたパフォーマンスは、ブランクを全く感じさせなかった。『君の歌、僕の歌』(CoCo)、『夏色キッス』(アイドリング!!!)を披露。ちなみに『夏色キッス』は、内山さんが大好きな曲とのこと。彼女の強い希望により急遽セットリストに加わったそうだ。

そして、3期メンバーで卒業をした星里奈さんが登場。現役時代と変わらない切ない歌声で
現役メンバーとともに『哀愁のカルナバル』(河合その子)を披露した。

その後のMCでは、1期生と3期生卒業生の現役時代の自己紹介をそれぞれ行った。客席からはメンバーのコールと歓声。そして拍手が響いた。門前さんが、自己紹介の流れで「高校・・・」と言いかけて、鉄戸さんから「いつの話ですか?」とツッコミが入るなど、変わらず気心の知れた関係が感じられた。内山さんが「おはたまー!」と会場にレスポンスを求めるも、これまた鉄戸さんから「そんなに定着してない」という厳しい一言が。また、門前さんは、リハーサルの時、なかなかフォーメーション覚えられず苦労をしたそうだ。また、リハーサルに顔を出した神岡実希さんが「3、4、5期は食べ物を取り合わない」とコメント。話題となった「唐揚げ動画」を思い出したファンから笑いがこぼれるも、ハコムスの円陣や「ハコムスポーズ」を考えたのが内山さんというエピソードが語られ、後輩たちを前に内山さんの「いいところ」が伝わったのではなかろうか。

5期メンバーの準備期間に、振りを教えていたのが鉄戸さんであったり、コンサート直前の合宿では門前さんが帯同するなど、ハコムスの卒業生から教わる機会があるというのも、こうして、卒業生がコンサートに出演することが出来るのも、それぞれ大事に紡いできたハコムスの良さなのだろう。

ここから再び、卒業生を含めて今度はハコムスのオリジナル曲が披露された。初めてのオリジナル曲『微笑みと春のワンピース』そして『夏に急かされて』のイントロが流れると、客席からどよめきに近いものが響く。曲中「たまきー!」というコール。意図して「沸かない」ハコイリムスメのステージでは珍しい光景でもある。曲の後半にある「LOVE・PEACE・WORLD」の台詞は、曲が出来た頃に担当していた「初代」の内山さんと、「現役」吉田万葉さんの2人で同時にキメると客席からはひときわ大きな歓声が上がった。

そして、現役メンバーで『なかよし』(上田愛美・チェキッ娘)がスタート。ハコムスバージョンではお馴染みの長縄飛びの振付が始まると、1期メンバーがこれに加わった。ニッショーホールの広いステージならではの13人の「縄跳び」は、見応えのあるものだった。

1期メンバーが中心となってMCが始まると、「珠希イズム」全開のトークが拡がり、『夏に急かされて』は私の曲と言い切る内山さんの発言も。一方でトークに参加していなかった現役メンバーは、「海賊をテーマにした」新衣装に着替えて登場。

塩野さんの説明によると、今回の衣装のスカートは、沖縄に古くから伝わる「紅型(びんがた)」という染め物で作られているとのこと。他にインドやハワイなど色んな国の生地を取り入れているそう。この衣装を見た鉄戸さんが「めっちゃ、お金かかってる!」と羨ましさ全開のコメント。更に、沖縄を訪れた現役メンバーと比べて、自分たちは「房総の海」だっ
た、と発言して笑いを誘っていた。追い打ちをかけるように井上さんが「飛行機も
LCCじゃなくてJALだった」と自慢げにコメントをし会場は笑いに包まれた。その後も卒業メンバーの思い出トークが続き、5年間のハコムスの歴史がメンバーから語られた。ちなみに門前さんは、初期メンバーのことを「1期(いちき)」と呼ぶらしい。

ライブに戻って、「レモンドロップ」(アイドリング!!!)、「水平線でつかまえて」(三浦理恵子)、「海へ行こう ~Love Beach Love~」(チェキッ娘)と梅雨明けのこの時期にピッタリの夏らしい曲が続いた。我妻さんは「ハコムスは夏に始まったグループなので、今年の夏も楽しく8人で過ごせたらいいなと思っています」とコメントしていた。ハコイリムスメは、沖縄で撮影されたファースト写真集『ニライカナイ』が9月4日に発売される。新衣装と同様、写真集も沖縄の風を感じられるものとなっているようだ。我妻さんは「写真集からも、(ハコイリムスメのコンセプトである)癒しとやすらぎとときめきを感じてもらいたいです」と話していた。

そして間もなく終演を迎えるこのコンサートについても終わってほしくないという気持ちを込めて「夏休みは終わらない」(おニャン子クラブ)、「Let’s Party Time!」(ハコイリムスメ)が披露された。塩野さんは、間奏でのソロダンスについて、緊張しつつも「こんなに大きなステージで踊るのが楽しかったです。」と話していた。

我妻さんは、9月29日の卒業を前に、2年4ヶ月に及んだリーダーの役目をこの日に終える。5周年を迎えることが出来たことに喜びの気持ちを伝え「私が卒業をすると、初めて1期生のいないハコムスが生まれます。ドキドキとともに楽しみでもあります。」と話していた。

そしてラストとなる曲『旅をつなげて』を卒業メンバーとともに披露を終えると、我妻さんは「この曲は、ハコイリムスメってこうありたいよね、という気持ちを込めて作って頂いた曲です。この曲をみんなで歌えたことを本当に嬉しく思っています。ハコイリムスメの旅は、まだまだこれからも続いていきます。これから大変なことや辛いことが待っていても必ずその先には、楽しいことが待っていると信じて、ここにいるメンバー全員で手と手を取り合って、一生懸命、一歩ずつでも歩いていきたいと思っています。ゆったりとした個性の強いグループだと思いますが、これからもハコイリムスメを皆さんに愛してもらえるように一生懸命活動していきたいと思っています。これからもハコイリムスメを親戚の子どもを見るような気持ちで温かい目で成長を見守って頂ければと思います」と今の気持ちを伝えていた。

メンバー全員で、来場者への感謝の気持ちと挨拶を終えると、ステージには、リーダーのバトンを受け継いだ吉田さんと、サブリーダーとなる井上さんの二人が残った。井上さんは、「これから私たちが作っていくハコムスは、初期メンバーがいない新しいハコイリムスメです。みなさん不安もあると思いますが、大丈夫です。私が責任を持ってしっかり引っ張っていきます。」と力強く宣言し、会場からは大きな拍手が送られた。「ハコイリムスメは、どの瞬間を切り取っても素敵なシーンばかりだと思います。初期メンバーの個性、私たちが作ってきたものは、協力して大切に残していきたいです。みんなで協力してハコイリムスメを、もっともっと大きく出来たらいいなと思っています。それはメンバー一人一人が思っていることで、私はリーダーとしてその想いを大切にしていきたいと思います。みなさん、応援よろしくお願いします。」と締めくくった。

新しくサブリーダーとなる井上さんは、「癒しとやすらぎとトキメキを皆さんにお届けするというコンセプトがホントに素敵だなと思っています。皆さんがお仕事とかで疲れちゃった時に私たちがいるから元気でいられるんだよって言ってくれるのが本当に嬉しいなと思います。そういうファンの人をずっと大切にしていけるハコイリムスメでいたいと思います。万葉と一緒に力を合わせて頑張っていきます。ハコイリムスメの応援をよろしくお願いします」と話していた。
それぞれに新しい一歩を歩き始めている卒業生、彼女たちが紡いできたハコイリムスメを、受け継いで新たなチャレンジをしていくメンバー。新しいリーダーの誕生。いろんな想いの詰まったハコイリムスメの2ndコンサートは、彼女たち見守るファンの心にも深く印象に残ったに違いない。始まったばかりの夏、この季節が過ぎた頃には、また一回り大きくなったハコイリムスメが見られることだろう。まずは「TOKYO IDOL FESTIVAL 2019」、そして「@JAM EXPO 2019」と続く夏フェスのステージで、その姿を見届けたい。

(取材・文:矢口 明/矢口 卓)


ハコイリ♡ムスメ2ndコンサート
~癒しとやすらぎとトキメキの世界へ~
開催日:7/28(日)
場所:ニッショーホール(虎ノ門駅より徒歩5分)
開場:15:30 開演:16:30


可憐なルックスと80年代~90年代アイドルカバーで話題を集める『ハコイリ♡ムスメ』
ハコイリ♡ムスメは小沢真珠・相武紗季ら多くの女優を擁するボックスコーポレーションと、つくばテレビがタッグを組んで結成したアイドルユニットで、80年代~90年代のアイドルの名曲をカバーし、見て
いる人に「癒しとトキメキ」を与え、「女の子の本来の可愛らしさ」を表現することをテーマとしている。元々ドラマや舞台などの活動をしていた女優の卵たち
7人で2014年夏にAKIBAカルチャーズ劇場にて開催された「新人公演」のためにグループを結成。期間限定ユニットとして終わるはずが、ファンの熱い声援により活動を継続することに。2016年からはTOWER RECORDS内レーベルPENGUIN DISCに所属。昨年2018年は初のカバーアルバム・オリジナルアルバムのリリース、1stコンサートを開催。今年4月には2年ぶりとなる新メンバー・5期生を迎え、8人で精力的に活動中。

ハコイリムスメ公式サイト https://hakoiri-musume.com/

ハコイリムスメ公式Twitter https://twitter.com/hako_musu