メンバー全員がモデルとして活動する4人組アイドルユニット、PINKYCASEがゲリラワンマンライブを開催!新曲2曲を初披露!

メンバー全員がモデルとして活動する4人組アイドルユニット、PINKYCASEが3月30日に渋谷CLUB CRAWLでワンマンライブ『PINKYCASE GUERRILLA ONE MAN GIGS BRAND NEW SONG!!!! 20190330/CASE.時間変更すいま1000円』を開催した。

このライブが開催される1週間前には、謎のマスクアイドル5人組から乱入をするとの予告状が届いていた。SNSで公開された予告状には、「3月30日開催の”ゲリラワンマンギグ”我々が歌唱すべく乱入するだしん シブサンより」というメッセージが。「シブサン」とは、プラチナムプロダクションに所属する小学生から高校生までのメンバーで結成した大型育成プロジェクト「シブサンプロジェクト」のこと。

シブサンのファンであれば、この写真だけで、誰が「乱入する」のか一目瞭然なのだろうが、あえて推測せず、会場である渋谷CLUB CRAWLに向かった。あいにくの花曇りの空の下、少し肌寒いにもかかわらず、すでに会場前には多くのファンが集合していた。

そしていよいよ開演。ステージサイドのスクリーンにオープニング映像が流れ、PINKYCASEのメンバーが登場。1曲目は、『DOG NOSE』。この曲は、ファンによる撮影が可能となっていた。今回はグループとしては初めて動画撮影もOKということで、中には電動のスタビライザーを用意した強者も。撮った後にSNSなどで公開をするファンの方も多い。それだけ、PINKYCASEの良さを広めようという気構えなのだろう。

歌い終えてステージから客席に手を振るメンバーたち。その背後から忍び寄る影が。予告どおりの乱入である。正体を現した「乱入者」は、シブサンプロジェクトの愛敬淳希さん、渡邊美華さん、白石佑梨亜さん、山本花音さん、鈴木結奈さんの5人。あっけなくマイクを奪われるPINKYCASEのメンバーたち。「シブサン、乗っ取ったぞー!」の雄叫びから曲披露が始まった。「423(ヨンニーサン)」と「スクランブル大作戦」の2曲。どちらもポップで可愛らしい曲だ。ステージ上の5人はシブサンの中では、それぞれピンク、グリーン、ブルーの別々のクラスに所属しているのだが、息のあったパフォーマンスを見せていた。この5人でそのまま新ユニット結成なんてこともアリなんじゃなかろうか。曲の披露を終えると撮影タイム、そして「それではPINKYCASEのライブ楽しんでください!」とステージを後にした。この可愛い「乱入者」たちにもファンからの熱い拍手が送られていた。

仕切り直して、PINKYCASEのオープニングSEが流れる。そして衣装や髪型を変えてPINKYCASEの登場。飯塚さんの「PINKYCASE、ゲリラワンマン行くよ!」の掛け声とともに『HELLO!』のイントロがスタートすると客席から全力のMIXが聞こえた。立て続けに『SUPER SUPER』を披露。アイドルのライブに来ているはずなのだが、楽曲は、まぎれもない王道メロコアである。そう、PINKYCASEの楽曲は一言でいえば「メロコア」。これまで数々のアイドルユニットが、ロック寄りの楽曲を披露してきたが、このジャンルは珍しい。筆者自身はラモーンズをはじめポップ・パンクを好んで聴いてきた人間なので、この種のメロディーラインに女性ボーカルが合わさるという化学反応に衝撃を受けた。もちろん良い意味で。メンバーそれぞれに違った個性をみせる声質にも味わいがある。

2曲を終え、自己紹介を兼ねてのMC。リーダーの岩城優里さんは、「曲中にマイクをぶつけたのは私です。ごめんなさい!」と告白。言わなきゃバレないのにとも思うが、この辺りは正直さの表れなのだろうか。続けて小林紗良さんは、「今日言いたいことは・・・、特にありま1000円」というお約束の自己紹介とライブタイトルに掛けた一言含めて自己紹介。この淡々とした口調と独特の「間」が何とも言えない空気感を醸し出して思わず笑ってしまう。そして飯塚理珠さんが「見た目はお子ちゃま。でも身長伸びすぎちゃって、すいま1000円!」と畳み掛ける。いつもの自己紹介では自己申告の身長(189㎝などかなりオーバー気味)を告げる瞬間、客席のファンが一斉にかがむシーンが見られるのだが、この日はタイミングが掴みにくかったようだ。ラストは原田凜さん。「PINKYCASEの最終兵器、次世代のリーダー!」と高らかに宣言。これに岩城さんが「はぁー?」と答えるお約束のやりとりで自己紹介は終了。再びライブへ。

ここで、ライブタイトルに「BRAND NEW SONG!!!!」と記されていた通り、新曲の披露があった。「新しい新曲」は『WALKING STAR』。初めて聴く曲のはずなのに、どこか懐かしい。曲が終わってから客席から「エモい!」という声が聞こえたが、これまでのPINKYCASEの曲にはないメロディーラインで確かに「新しい新曲」という感が。ちなみに振付はこれまでの曲と同様に槙田紗子さんが担当している。槙田さんは自身のツイッターで、「WALKING STARは初めての試みでフォーメーション移動なしにしました。ゆくゆくはスタンドマイク曲にしたいと思ってます」と話していた。PINKYCASEに「バラード曲はない」というだけあって、ステージ上のメンバーたちは常に踊りつつ、移動しているのだが、こういう「変化球」もあっていいのではないだろうか。

新曲に続いて定番曲とも言える『KIRA KIRA TUNE』、『ROMANTIC BABY』、『ENJOY-MAN』
『HAPPY SONG』の4曲を披露。『ROMANTIC BABY』、『ENJOY-MAN』の2曲はミュージックビデオとしても公開されているので、いまだPINKYCASEを見たことがないという方はYouTubeでチェックしてみてほしい。スタジオ撮影の『ROMANTIC BABY』はファッション誌のページをめくるようなポップさ。『ENJOY-MAN』のMVはファンと共に「公開ゲリラ撮影」を行ったライブの模様が収められている。勢いのある曲が続く中、『HAPPY SONG』の曲中には、ステージから客席にサインボールが投げ込まれるなど、集まったファンへのサービスも。

曲が終わると新曲を振り返りつつ、原田さんが「ここで、PINKYポーズを変えたいと思います!」と高らかに宣言。これに対して飯塚さんが「さっき知ったんだよね」とまさかのコメント。どうやら振り入れの途中でお手洗いに行っている間に決まったことらしい。小指を立てて手の甲を見せるこれまでのポーズから、両手で作ったピースサインを重ねて星を作るものに変わることとなった。
このポーズは、槙田紗子さんが「WALKING STAR」の振りの中に取り入れた星のポーズが元になっている。PIKNYCASEのロゴにも4つの星が並んでいることもあり、イメージにピッタリなポーズとなっている。新しいポーズの誕生に沸きつつ、早速会場のファンも同じように指を重ねたり、ペンライトでポーズを模ったりしていた。

ここで「新しい新曲」がもう1曲あることが発表された。曲名は『WE ARE THE HAPPY!!!!』。飯塚さんが「みんなでワーッと騒げて、スカッと出来る曲」とコメントした通り、アップテンポでノリの良いナンバーに仕上がっている。もちろん初めて耳にする曲なのだが、会場のファンは拳やペンライトを上げたり、振りコピをしたりと盛り上がりを見せていた。そして最後には、メンバー全員が、まさかの全力変顔。

曲が終わると小林さんから「私が『すいま』と言ったら『1000円』と応えてください!」とコールアンドレスポンスの指示が。何とも珍しいフレーズに客席も戸惑ったのか、1回目は十分な声が出ず、「厳しくいきます!」と、やり直しを求める小林さん。さらに原田さんからの煽りが入って会場全体で手拍子を打ち鳴らすと、ギターのイントロが美しい『ROLL CAKE』、そしてラストの曲『PC』が披露された。この『PC』のサビでは歌詞に合わせてメンバーも客席のファンも肩を組む姿が見られた。この日は特別にこのパートがリフレインされ、会場全体が一体となって盛り上がっていた。歌い終わったメンバーたちは集まってくれたファンに「以上、PINKYCASEでした。ありがとうございました!」と感謝を伝えつつステージを後にした。舞台からハケながら「というわけでアンコール」という声がメンバーから聞こえると会場には笑いが起きた。

それに応えて「アンコール!」の声が響く。ほどなくしてスクリーンに映し出される映像。これは、「はらだりんプロデュース」と書かれている通り、企画から撮影・編集まで原田さんが行ったもの。マネキンチャレンジの映像なのだが、『ROMANTIC BABY』の新ミュージックビデオとも言える、なかなかのクオリティだった。

暗転したステージに再び現れるメンバー4人。アンコール1曲目は『PHOTOGRAPH』。オリジナル曲としては8曲目にあたる盛り上がり必至の名曲。ちなみに昨秋に公開されたミュージックビデオは、淡い低コントラストの映像で短編映画の一場面を見ているような感覚になる作品に仕上がっているので、是非とも見てほしい。

ここで再びMC、そしてメンバーと会場のファンと一緒に記念撮影。既に公式Twitterで公開されているように、みんなで新しいPINKYCASEのポーズをして写っていた。そして改めて、ファンの皆さんへの感謝の言葉が伝えられた。岩城さんが会場を満員に出来なかった事について「自分たちの力不足」というコメントをしていたが、実際は準備期間の短さなど、どうにも出来ない要因があったのは事実。タイトルにもあるように「ゲリラワンマンライブ」であり、開催発表から僅か3週間でここまで仕上げたことに、むしろ拍手を送りたい。もちろんスタッフの方々がいてこそのライブ開催ではあるが、普段とは違うヘアアレンジをしたり、腕などにペインティングを施したり、「乱入」の前後で衣装チェンジをしたりビジュアル面での工夫はメンバーから発信したものでは無かろうか。また、原田さんが自ら撮影し、夜中2時まで頑張って編集したという映像も来場するファンに楽しんでほしいというメッセージに他ならない。

会場に集まったファンからも惜しみない拍手が送られ、「がんばれ!」というエールも聞こえた。ここでしんみりとした展開になるのかと思いきや、岩城さんが「今日2回転んだ」という失敗を吐露し、それに「今日は転んで帰れ」というメンバーの返しで笑いを取りつつ最後の曲、『GRATIN』がスタート。曲振りで「さいならっきょ」と聞こえたのは何故か分からず仕舞いだが、最後まで可愛さとカッコ良さと面白さの詰まった最高のライブだったことは間違いない。拍手ともに揺れるサイリウムを眺めつつ、彼女たちのこれからが楽しみで仕方ない、そんな気持ちで会場を後にした。

(取材・文: 矢口 明) 


「PINKYCASE GUERRILLA ONE MAN GIGS BRAND NEW SONG!!!! 20190330/CASE.時間変更すいま1000円」

【開催日程】2019年3月30日(土)  11:30 OPEN/12:00 START
【開催会場】渋谷CLUB CRAWL
【セットリスト】
1. DOG NOSE
2. HELLO!
3. SUPER SUPER
4. WALKING STAR (新しい新曲)
5. KIRA KIRA TUNE
6. ROMANTIC BABY
7. ENJOY-MAN
8. HAPPY SONG
9. WE ARE THE HAPPY!!!! (新しい新曲)
10. ROLLCAKE
11. PC
– アンコール -
12. PHOTOGRAPH
13. GRATIN 

PINKYCASE今後のライブスケジュール

4/4(木)『ハピコレ‼ vol.215』 @六本木morph tokyo (飯塚さんソロ出演)
     http://www.morph-tokyo.com/live_schedule/2019-04/04.html
     出演 :中野佑美/飯塚理珠/乃下未帆/海鮮NG/美桜/川嶋志乃舞
     【開場】18:00 【開演】18:30
     【チケット代】前売り/\3000 当日/\3500 (ドリンク代別)

4/8(月) CASE.6100 原田凜さん生誕スペシャル @プラチナムB1
     ※入場無料 ※撮影可能曲あり

4/13(土)渋谷アイドル劇場@シダックスカルチャーホール
     http://www.tokyoidolgekijo.com/shibuya/20190413/
     【開場】14:20 【開演】14:30
     【チケット代】1,000円 ※当日券も料金同一
     ※1曲撮影可能  ※原田凜さんはお休み。

4/14(日)LIVEプラス@渋谷VISION
      http://liveplus.asia/live/detail/20190414/
     【開場】11:20 【開演】 11:40
    ※PINKYCASEの出演時間はLIVEプラス公式サイトにて後日公開予定。
     【チケット代】前売り 2,000円 / 当日 2,500円
    ※入場時、別途1ドリンク代必要(600円)

4/28(日) GIRLS VISION@渋谷クアトロ

     http://girlsvision.tokyo/
     【開場】 11:20 【開演】11:40
     【チケット代】前売り 2,500円 /当日3,000円